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16話 結界が告げる警告と、新たな追跡者の影

ผู้เขียน: みみっく
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-10-01 06:00:43

 そらは微笑みながら答えた。その言葉は、まるで魔法のように二人の不安を溶かしていく。

「え? 家の前でだよ?」

 その言葉を聞いた瞬間、二人の表情がほっとしたものに変わった。安堵の息が、二人の口から漏れる。その小さな変化が、そらの心に温かい波紋を広げた。

「皆の魔法の属性は?」

 ステフは静かに答える。彼女の声は、どこか恥ずかしそうだった。

「水属性です」

(いつもながら、ステフは恥ずかしそうに視線を落とし、袖をいじりながらモジモジさせて答える仕草が可愛いな……)

 ブロッサムは落ち着いた口調で。その声には、知識を持つ者としての自信が滲んでいた。

「光属性ですわ」

 そらは少し考えた後、尋ねる。彼の頭の中には、魔法の体系というものがほとんどなかった。元の世界ではゲームや漫画の知識でしかなかったものが、ここでは現実の力として存在している。そのギャップが、時折彼を戸惑わせる。

「聞いといて悪いんだけどさ……それ、何が出来るの?」

 女の子たちは、沈黙したまま一瞬戸惑う。その質問は、彼女たちにとってあまりに漠然としていた。この世界の魔法使う者にとって、自分の属性で何ができるかなど、当たり前の知識なのだ。

 ステフが控えめに答える。

「わたしはウォーターボールくらいです……」

 ブロッサムは少し考えながら。

「わたしは、少しだけ治癒魔法が使えます。攻撃はできませんので、攻撃魔法を教えていただければ嬉しいのですが……」

 そらは申し訳なさそうに答える。

「ゴメン。どれが光魔法の攻撃か分からないんだよね」

 ブロッサムが一瞬固まる。その顔には、驚きと、そして理解不能なものを見るような困惑が浮かんでいた。

「……は、はい?」

 そらは苦笑しながら続ける。彼の脳裏には、思いつくままに魔法を放っていた日々が蘇る。

「ボクは、教えてもらったわけでも勉強したわけでもないからな~」

 ブロッサムはさらに表情をこわばらせる。彼女の常識が、再び音を立てて崩れていく。この少年は、本当に何者なのだろうか。

「は!?」

 そらは肩をすくめる。

「全部自己流だよ。だから教えるのが難しいんだよね」

 ──その瞬間、ステフがそわそわと窓の外を見て立ち上がった。その動きは、まるで何かから逃れるかのようだった。彼女の視線は、そらの常識外れの言葉から逃げるように、無意識に外へと向かった。

「あ。わたし、そろそろ夕食の準備しちゃいますね」

 そらは時計を確認する。夕日は既に傾きかけ、空は茜色に染まり始めていた。

「もうそんな時間か~ボクも手伝うよ」

 ブロッサムも席を立つ。その口元には、まだ説明不能な事態への戸惑いが残っていた。彼女は、この状況に適応するしかない、と諦めにも似た感情を抱き始めていた。

「私も何か手伝いますわ」

♢新たな出会いと盗賊の影

 ──しかし、何かが結界に引っかかった。微かな、しかし確かな異変。その衝撃は、そらの意識の奥深くに直接響くようだった。

 そらは微かに眉をひそめる。

(……魔物じゃなさそうな感じだ)

 一体何が? 彼の直感は、それが一般的な脅威とは異なることを告げていた。それは、動物の気配とも異なる、人間特有の悪意や恐怖が混じった気配だった。

 探索魔法を使い、引っ掛かった場所の様子を探る。森の奥深く、結界の端に、微かな生命の反応が複数あった。

 複数の人影、馬車、そして逃げる者の気配──

 どうやら誰かが追われ、身を隠しているようだ。馬車の轍が、土の上に深く刻まれているのが見えた。微かに、金属が擦れるような音も聞こえてくる。

(変な悪者だったら巻き込まれたくないし、近寄ってほしくないな……)

 そらは慎重に判断する。この世界の厄介事に、これ以上深入りするのは避けたい。しかし、見過ごすにはあまりに生々しい気配だった。

 転移を使って、その者を別の森へ移動させるのも手だが、まずは状況を確認するべきか。その一瞬の迷いが、そらの中に倫理的な問いを投げかける。この無限の力で、どこまで干渉すべきなのか。

「ちょっと用事を思い出したので出掛けてくるね」

 ブロッサムは、少し心配そうな顔をする。彼女の瞳は、まるで母親が子供を見送るかのように不安を湛えていた。この少年がまた、無茶をするのではないかと言い終えたあと、そらの背中を見送るブロッサムの指先が、ほんの少し震えている。

「……あんたなんか、別に気にしてないけど……! でも、遅く帰ってきたら……その……困るんだから! あと……危ないことなんて、しないでよね。せっかく助けてくれたんだから……またいなくなったら……イヤだから……とにかく、無事に帰ってきなさいよ」

 ステフも控えめに声を掛ける。そらの背中を見つめながら、胸元でぎゅっと手を握りしめる。その声には、彼の身を案じる気持ちが込められていた。彼女は、この新しい生活がどうか平穏であることを願っていた。

「……そらさん……あの……気をつけて、行ってらっしゃいませ……。 その……あまり、危ないところには……行かないでくださいね……? 帰ってきたら……あったかいスープ、作っておきますから……」

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